ビフォーアフター

現地調査

現地調査の様子をご紹介いたします。
今回メンテナンスをご検討されている建物は、築13年ほど経過した木造3階建ての住宅です。
新築からおよそ10年がメンテナンスの目安とされているため、そろそろ対応した方が良いとお考えになり、「街の外壁塗装やさん」へご相談いただきました。
現状では外壁や屋根からの雨漏りは見られませんが、一部でシーリングのひび割れが発生しており、その点を気にされているとのことでした。
そこで、シーリングの状態や塗装の劣化状況を含め、建物全体を詳しく調査させていただきます。

外壁には窯業系サイディングが使用されていました。
窯業系サイディングとは、セメントや繊維質、混和材などを組み合わせて成形した板状の外壁材で、機能性やデザイン性に優れていることから多くの戸建住宅で採用されている建材です。
このサイディングは製品ごとに規格寸法が決まっているため、施工時には縦または横方向に「目地」と呼ばれる隙間を設ける必要があります。
目地は建物の動きによるサイディング同士の衝突や破損を防ぐ役割を持ち、シーリングによって防水処理が施されています。
W様邸の場合、新築から13年が経過しており、紫外線の影響によるシーリングの劣化が進行していました。
その結果、接着面の剥離や断裂が見られ、このままでは雨水が浸入する恐れがあります。
シーリングの不具合はサイディングの早期劣化や、最悪の場合には雨漏りへとつながる可能性があるため、注意が必要です。

外壁の塗装状態を確認したところ、日当たりの良い3階部分では色褪せが見られましたが、1階や2階では特に目立った劣化は確認されませんでした。
また、隣家と近接していて日当たりの悪い箇所についても、苔の発生や顕著な汚れはなく、良好な状態を保っていました。

雨樋や戸袋といった付帯部を確認したところ、下地の影響もあり塗料の劣化が早く進み、色褪せやチョーキングなどの症状が目立っていました。
チョーキングは塗装の寿命を示すサインとも言われており、このような症状が見られる場合はメンテナンスの時期と判断できます。
これらの状況をW様にご報告し、外壁塗装工事をご提案いたしました。
耐久性の高い塗料をご希望されていたため、エスケープレミアム無機を使用した塗装工事をご提案し、ご検討の結果ご依頼をいただきました。
外壁塗装工事の費用は税別628,000円から承っており、使用する塗料によって金額は異なります。
詳細についてはお気軽にお問い合わせください。

外壁塗装工事

カラーシミュレーション

工事着手前に、外壁の色についてW様とご相談させていただきました。
私たち「街の外壁塗装やさん」では、塗装工事の際にカラーシミュレーションを作成し、お客様に完成後のイメージを持っていただきながらご検討いただけるようにしております。
今回の工事ではツートンカラーでの塗り分けをご希望でしたので、それぞれの色を複数パターンご用意し、シミュレーションを作成いたしました。
最終的にその中からご検討いただき、N-85とSR-414を組み合わせた塗り分けプランに決定となりました。

高圧洗浄

足場を設置し、いよいよ外壁塗装工事の開始となります。
最初の工程は洗浄作業です。
今回塗装を行うサイディングや、付帯部にあたる雨戸・鉄骨階段などを高圧洗浄機で丁寧に洗い流していきます。
高圧洗浄によって表面に付着した汚れや劣化した旧塗膜をしっかりと除去することで、新しい塗料の密着性を高めることができます。
逆に、汚れが残ったまま塗装を行うと下地との密着が不十分となり、将来的な塗膜の剥がれにつながってしまうため、重要な工程となります。

シーリング打ち替え

洗浄後、外壁が十分に乾燥した段階でシーリングの打ち替え作業に移ります。
作業手順としては、まず既存のシーリング材を撤去し、外壁の継ぎ目部分をマスキングテープで養生します。
次に、シーリング材の密着性を高めるためにプライマー（専用の接着剤）を塗布し、乾燥を確認したうえで新しいシーリング材を充填します。
最後に表面を丁寧に均して仕上げとなります。
なお、シーリングは乾燥に時間を要するため、硬化が完了するまでは触れないよう注意が必要です。

今回使用したシーリング材は、オート化学工業株式会社製の「オートンサイディングシーラント」です。
高耐久シーリング材としては「オートンイクシード」が広く知られていますが、このオートンサイディングシーラントはサイディング専用に開発された製品であり、耐久性についてもオートンイクシードと同等の性能を持っています。

下塗り

下塗りには、エスケー化研の「水性SDサーフエポプレミアム」を使用します。
こちらはサイディングの塗り替えに適した下塗り材で、上塗りに使用するエスケープレミアム無機とも相性が良い材料です。
下塗りは、外壁と上塗り材との密着性を高める重要な工程であるため、塗り残しのないよう外壁全体に丁寧に塗布していきます。
施工後は、下塗りが完全に乾燥するまで十分な乾燥時間を確保しなければなりません。
もし乾燥が不十分な状態で次の工程を進めてしまうと、塗料本来の性能を発揮できないため、必ず時間を守って作業を行う必要があります。

中塗り・上塗り

中塗り・上塗りにはエスケープレミアム無機を採用しています。
カラーについては、事前にカラーシミュレーションを行い、W様にお選びいただいたN-85とSR-414を使用し、ツートンカラーで仕上げています。

中塗り・上塗りの工程に進みます。
この作業では、お客様にお選びいただいたN-85とSR-414を使用し、それぞれの色で塗り分けを行いながら、2回塗りで丁寧に仕上げていきます。

付帯部塗装

雨戸や出窓の天場などの鉄部についても塗装を行います。
鉄部の塗装では、まず下処理としてケレンを実施し、付着した汚れを除去するとともに表面に細かな傷をつけることで塗料の密着性を高めます。
下処理を怠ってしまうと塗料本来の性能を発揮できず、耐久性にも影響が出てしまいます。
鉄部の塗装も外壁と同様に3回塗りで仕上げますが、下塗りには鉄部専用のプライマーを使用します。

施工完了

外壁塗装工事が無事に完了いたしました。
工事完了時にはお客様に仕上がりをご確認いただき、問題がないことを確認してからお引き渡しとなります。
今回はイメージ通りの仕上がりにご満足いただくことができました。
また、本工事には10年間の施工保証をお付けしております。
初回点検は1年後、その後は2年ごとに定期点検を実施し、外壁の状態を確認させていただきます。

外壁のメンテナンスをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。